金曜日, 3月 02, 2007

フローラ逍遙

たまに手にとる本.
澁澤龍彦の「フローラ逍遙」.
現在は、箱入りの綺麗な装丁なこの単行本は絶版になって、同じ平凡社から、ソフトカバーの廉価版の単行本として再版されている.

この本は、まだ東京で暮らしているときに、kaeruさんがプレゼントしてくれた本です.
まずは、この装丁でやられました;^_^)
世界の花に関する貴重なイラストと澁澤の心地よいエッセーのバランスが絶妙です.
適当に、ページをひらいて数ページ読むだけで、遠くに行けます(笑)

ちなみに、この本の編纂には、あの荒俣さんが参加しています.
荒俣宏は国会図書館の本をほとんど読んだとかの、やっぱりエンサイクロペディア的な作家ですが、どうしても、澁澤の仕事の手伝いをしたいとのことで珍しい花のイラスト等を見つけて提供したり分類したりの地味な仕事に参加していたようです.

もちろん、澁澤よりも、もっともっとすさまじい知識を備えているひとはたくさんいます.
ただ、澁澤龍彦の文書には硝子細工のようなな細かなスタイルと暖かい感性が均衡を保ちながら綴っているので、読んでいると、遠くに連れて行ってくれるような気がします.
遠くとは、現実逃避なんかじゃないので、ドラッグ的な効果を期待しないでくださいね(笑)

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